
ベトナム/サパ(2010年2月13日~2月19日)
サパでの1週間は、とても充実した日々でした。
今回は、ちょっと趣向を変えて、日記形式でお送りします。
2月12日(金) サパへ行く日。
この日から、ハノイも急に寒くなる。
サパは、山岳少数民族が集まる小さな町。
周辺の村に住む民族さんたちが、
週末の市場に集まってにぎわうらしい。
実際、どれぐらい民族さんがいるのかは、
行ってみないとわからないけど、
にちこさんも、かなり期待している。
期待しすぎてはいけないけど、楽しみだ。
夜20:35発の電車に乗るため、
タクシーでハノイB駅へ。

早めに駅に着いて、待合室で待機。
何か放送があったので、改札で切符を見せ、
中へ入る、というか、外へ出る。ホームはない。
ぼくらの電車は、ほとんどの車両が寝台車だ。
ソフトシートは、それなりに快適。
車両の中央で、席が向き合うつくり。
夜行なので、車内は消灯される。

夜の列車にゆられながら、
「銀河鉄道の夜」(細野晴臣)を聴くと、かなりひたれた。
この頃から、ipod touchで音楽を聴くようになる。
(それまでは、WIFIチェッカーとしてしか使ってなかった)
2月13日(土) 大晦日
AM5:00頃、ラオカイ駅に到着。
外はまだ真っ暗。
荷物を降ろしていると、車両の中まで乗合バスの客引きが来る。
1人30000ドンだと言うので、乗ることに。
サパへは、ラオカイ駅前から乗合バス(ワゴン車)で行く。
早朝着の電車に合わせて、駅前に乗合バスが数台待機していた。
サパまでは、約1時間半。
乗合バスの中は、寒かった。
夜が明けて来たが、外は霧でまっしろだ。

宿が決まってない客(ぼくら他)は、
まとめて運転手オススメ(提携)のGHへ。
乗合バスの運転手が、支払いの時になって、
1人40000ドンと言って来たが、30000ドンのはずだと言うと、
すぐ引き下がった。2人で60000ドン(約300円)を払う。
外は霧で10m先も見えないし、寒いし、疲れたので、
$10の部屋を$9に交渉して、とりあえずそこに1泊。
朝早かったので、宿で少し寝る。
10時頃起きて、窓の外を見るも、相変わらずの濃霧。
とりあえず市場へ行ってみようと、外へ。
霧でよく見えないけど、雰囲気は良いねぇ、
民族さんはいるかねぇ、なんて話しつつ、
歩いていると、町は民族さんだらけだった!
すごいすごい!
道端で店を広げる民族さんや、
カゴを背負ってぼくらとすれちがう民族さんが、
そこかしこに。これは楽しそうだ!

市場をのぞくと、1階が食堂エリア。
ここにも、民族さんがたくさん。
市場の食堂は、どの店もフォーばかり。
とりあえず、フォー・ガーを1杯。
この店は、明日の旧正月も営業するらしい。
この日が、旧正月の前日、つまり大晦日だった。
サパがどういう状況か、いささか心配だったけど、
なんとかなりそうだ。
食べていると、隣から、日本語で話しかけられる。
日本人のおじさんで、ひとりでサパへ来ているらしい。
なんと72歳だという。
泊まっている部屋にぼくらを招待してくれて、色々話す。
仕事を引退された後、春から秋の間は、京都で野菜作りを楽しみ、
冬になると、毎年バックパック旅行に出かけるのだそうだ。
かっこいい老後の過ごし方。
世界一周は、いろんな人に出会えて、いろいろ勉強になる。
おじさんと別れた後、
宿探しをしているときに、ピンちゃんと出会う。
モン族だ。
サパには、周辺の村から、
土産物を売りに来ている、民族さんがたくさんいる。
ピンちゃんもそんな1人。
断っても、しばらく一緒について来るので、
どうすればいいかわからない。
どうも、相手が民族さんだと、弱い。
宿を探していると言うと、安い宿を教えてくれた。
そこはほんとに安かった($6)ので、翌日引っ越すことにした。
その後も、ピンちゃんがセールスしてくるので、
「そんなのより、あなたの着ている服がほしい」
と、にちこさんが言うと、村に来てくれれば、
古い服を売ることが出来る、と言う。
そこから話が広がって、
火曜日にピンちゃんの家に、
ホームステイしに行くことになった。
服を買ってくれたら、ツアー代はいらない、
服を買わなかったら、1人200000ドン(約1000円)だという。
ピンちゃんが、ごはんも作ってくれるという。

ツアーは嫌だから、
村へも無理して行くつもりはなかったのだけど。
初日から予想外の展開。
思いがけず、
モン族の村でホームステイ出来ることになってしまった!
ちょっと心配なところもあるけど、
にちこさん憧れの、山岳少数民族の村へ行けるのは、
貴重な経験になるだろうし、
楽しみにしていよう!
ピンちゃんと別れて、再び市場へ。
フォー以外に何かないか探してみつけた、
チキンとごはん(20000ドン、約100円)を食べていると、
今度は、隣の席のザオ族のおばちゃんに、
「そのズボンかわいい!」と、にちこさん。
食事中だったおばちゃんは、しめた!と、
カゴの中から新しいズボンをひっぱり出してくるが、
「おばちゃんのはいてるやつの方がかわいい」
と、にちこさん。
はぁ!?これ??と不思議がりながらも、
じゃあ、脱ぐからはいてみなと、ズボンを脱ごうとするおばちゃん。
イヤイヤ!まずいよおばちゃん!と止めても、
中にもう1枚はいているから大丈夫だ!(モンペをはいてた)と、
ズボンを脱ぎ、にちこさんに着せ始めるおばちゃん。

結局、ズボンと帯を購入。
ズボンも帯も、手縫いの刺繍が素晴らしい。

ちょっと高かったけど、ザオ族のおばちゃんが身に着けていたものを、
直接買えたということに価値がある、ということで。
今日は、いろんなことがあったなあ。
充実した日だった。
この日の夜、
宿で、小さな年越しパーティーがあった。

この日本語を喋れる女性は、
宿の人じゃなくて、後日買い物をした、
民族衣装ショップの娘さん。
ライスワインと言われて、
飲んでみると、日本酒だった。
2月14日(日) 旧正月。
旧正月当日。
昨夜はパーティーに参加させてもらったけど、
朝、チェックアウトして、$6の安宿へ引越し。
サパには1週間滞在するので、宿の安さは重要なのだ。
しかし、引っ越した部屋は臭かった。
トイレが臭くて、その臭いが部屋に漏れる。
昨日、部屋を見せてもらった時は気づかなかった。
市場へ行くと、ほとんどの店は休みだったけど、
2~3軒の食堂が開いていた。
とりあえず、フォー。
昨日と違う店で食べたら、15000ドン(約75円)だった。
スープは味の素だけど、おいしい。

この日は、ハムロン丘という、
サパの町の裏手にある、山に登ってみた。
入場料、30000ドン(約150円)。

サパは、霧の町だ。
晴れる日は晴れるらしいが、
滞在中、まともに青空がみえたのは、この日だけ。
周囲の山々に霧がかかる様子は、
まるで、もののけ姫の世界だ。

そういえば、アシタカの村の女の子が着ていた服は、
モン族の民族衣装に似ていたような…。
サパに来て、もののけ姫は、
山岳少数民族アニメだったのだな、と思うようになる。
ハムロン丘は、2時間位でひととおり周れるが、
わざわざ登るほどではない。ヒマつぶしにちょうど良い程度。
下に降りて、市場でまたフォー。
赤飯のようなものを、一口食べさせてもらうと、
醗酵していて、酒の味がした。

それから、ヤキイモを食べる。
広場周辺の、BBQ屋台で売っているヤキイモ。
このヤキイモは、美味しかったし、ありがたかった。
フォー以外の食事として貴重だったのだ。
ロイヤルホテルサパの、斜め向かいで売ってるパンも食べた。
なんちゃってクロワッサンとかだし、1つ10000ドン(約50円)と高いけど、
これも、フォー以外の味として、重宝した。

サパには、ツーリスト向けのカフェばかりで、
そういう店に入らないぼくらにとっては、
食事といえば、市場のフォーしかなかったし、
フォーばかり食べていた。
2月15日(月) サパがモン族で溢れる日。
旧正月の翌日。
この日も、霧がすごかったが、
外へ出ると、町中が、モン族の人たちで溢れていた。
昨日、旧正月を自分の村で過ごして、
今日は、サパの町へ遊びに出てきた感じだろうか。

広場は、モン族だらけ。
これは、旧正月ならではの光景かもしれない。
広場では、いくつかアトラクションがあって、
モン族の人たちが遊んでいた。

竹の棒渡りや、棒のぼり。
棒の先には、お菓子が入ったビニール袋が下がってて、
そこまで登れたら、そのお菓子をゲット出来る。

花モン族の女の子も少しいた。
この日も食事は、フォーとヤキイモとパン。
ぼくらは、ヤキイモを食べると、
食べ残したヘタの部分を捨てないで、このワンコにあげていた。

最初の宿の近くで飼われている犬なんだけど、
わざわざ、会いに行って、ヤキイモをあげるのだ。
なかなかかわいいワンコだった。
さて明日は、
いよいよ、ピンちゃんとの約束の日。
モン族の村へ行く日だ。
後編につづく。

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